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ニュース系ウェブログを目指しています。テーマを「国際情勢」としつつ、世の中のいろんな時事問題で自分の思った事を書いていこうと思ってます。リンクはフリーです。


by winger1011
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F1:M・シューマッハはとことん現役にこだわってくれ

M.シューマッハ「僕とF1は切っても切れない関係なんだ」(ISM)

 少し時間がないので、今日はF1ネタ。近年、「赤い帝王」M・シューマッハの引退説がしきりに出ている。この理由は2つあると思います。

1.歴代のほとんどの記録を更新し、今年を含めて7回ものワールドチャンピオンになったから、もう十分だと思っているだろう。

2.フェラーリとM・シューマッハが勝つのにはもう飽きた。M・シューマッハが引退すれば、F1が面白くなる。

この2つが引退説の主な理由だと思っています。
 まず1ですが、F1に限らずスポーツ選手が引退を決意する時は、年齢と共に実力が衰え、現役の第一線で活躍できなくなった時です。現役で通用する間はたいていのスポーツ選手は引退など考えないものです。ましてや、M・シューマッハは現時点でも現役最強であり、現在のF1は彼を中心に回っています。引退する理由等無いのですね。

 次に2ですが、確かに近年のF1は、M・シューマッハの勝利が続き、はっきり言ってチャンピオンシップは面白くありません。日本のF1ファンにとっては、日本メーカーのトヨタ・ホンダの2チームの動向とわれらが佐藤琢磨の頑張りの方がはるかに重要です。
 しかし、チャンピオンシップがつまらなくなった原因は、M・シューマッハとフェラーリではなく、彼らに勝つどころか対抗する事すらできない他チーム・他のドライバーの怠慢にあると思っています。マシンが劣っているのなら、レース戦略やセッティング等でカバーできるのです。少なくとも、現在のフェラーリ以外のトップチームはほとんどフェラーリと同じレース戦略で戦っている事が多い。、チャンピオンと同じ戦略でどうやって勝つ事ができるのか。?現在の若いF1ドライバーはリスクを背負って挑戦するという姿勢に欠けています。
 かつて、M・シューマッハがベネトンに在籍していた頃は、マシン性能が当時最強マシンだったウィリアムズに圧倒的に劣り、(エンジンがV8とV10という違いだ)ただ、マシンの軽さだけを武器に、まともに戦っても勝てないから、ピット回数が増えるが、燃料を軽くしてマシンを軽くして、最初にリードを奪い、ブロックしまくる等、リスクを承知でレース戦略を工夫し勝っていた。あの頃のM・シューマッハは本当にかっこよく、強かったです。勝つためにはリスクを伴う賭けに出なければ勝てない。現在の若いドライバーにはこの姿勢が決定的に欠けているんです。

 そして、今、M・シューマッハが引退して、誰かがチャンピオンになったとする。するとその人は必ずこう呼ばれる事になる。、「おまえなど、M・シューマッハが現役ならチャンピオン等になれなかったさ」と。あの偉大なドライバーアイルトン・セナの現役時代を知っている人。10年以上まえからF1を見つづけているF1ファンはもうピンとくると思います。そうこの言葉は他ならぬM・シューマッハ自身がかつて言われつづけた言葉なのです。

 今から10年前、M・シューマッハは、怪物と呼ばれていましたが、まだ売り出し中の新人で、当時、最強と呼ばれていたドライバーは音速の貴公子、アイルトン・セナでした。ちょうど現在のM・シューマッハの位置にいたのです。そして、彼は94年に不幸な事故でそのドライバーとして最盛期に、誰にも負けないままに亡くなってしまいました。あのまま生きていてくれれば、M・シューマッハと激烈なバトルをして、いずれ、M・シューマッハが勝ち、新旧チャンピオンドライバーの世代交代を我々に見せてくれたでしょう。そうすれば誰もが世代交代を納得できたと思います。現在にいたるまで、セナVSシューマッハどっちが強いか?などという論争など無かったはずです。しかし、サーキットで世代交代を見られませんでした。アイルトン・セナは、ドライバーとしての実力で、誰にも負けないまま亡くなってしまったのです。当時はまだ、M・シューマッハもセナに対抗できる実力はありませんでした。実際それまでは、マシントラブルが無ければ、M・シューマッハはセナを抜く事など出来なかったのです。サーキットの競り合い、バトルにおいて、常にセナはシューマッハを圧倒していました。セナに格の違いを見せ付けられたM・シューマッハが苦し紛れに「進路妨害だ」等とものすごくみっともない抗議をした事もあったのです。
 しかし、セナが亡くなった94年。シューマッハはようやくセナに追いつこうとしていました。いよいよ世代交代の時期か?と私も思っていたのです。
 そして、セナが亡くなり、M・シューマッハは初めてチャンピオンになりました。しかし、その後M・シューマッハは常に「おまえ等、セナが生きていればチャンピオンに等なれなかったさ。実際おまえは、まともにセナ勝った事等一度も無いじゃないか」と。実際、一度も、セナにまともに勝つ事が出来なかったシューマッハは何も反論しませんでした。見ていてものすごくかわいそうでしたし、シューマッハも辛そうな表情をしていました。シューマッハが優勝回数でセナに並んだ時に記者会見で見せた涙を私は今でも忘れる事ができません。
 このせりふをもう次の世代のチャンピオンに言いたくはありません。ですから、M・シューマッハは、誰か若いドライバーに倒されるまで現役でいてもらい、今度こそサーキットで世代交代をわれわれファンに見せて欲しいのです。


最後に何かの雑誌にM・シューマッハが自身の引退の時期についてこう述べていました。
「私が引退する時は、自分以上の実力を持つドライバーが出てきた時、そしてそのドライバーが自分を凌ぐ実力を持つ事を自分自身が認めた時さ」
by winger1011 | 2004-11-27 00:57 | F1